ケガの予防のための運動について

お勧めメニュー

体幹と下半身トレーニング

スポーツにケガはつきものです。 中でもハンドボールは、激しい動きと接触が多いので特に気をつける必要があります。 過去の統計を見ると「足首」「腰部」「手や指」「膝」のケガが多いということがわかります。 またケガをするタイミングとしては「バランスを崩した時」や「無理な姿勢でのプレイ」などが考えられます。これはどのスポーツでも共通していると思います。 つまり......

①特にケガのしやすい 「足首」 を 守るためのトレーニング

 

②バランスを崩さないように、 崩してもケガをしにくい身体づくり

......が必要です。 さらに上記は効果が出るのに時間がかかるため、

③動的ストレッチによるケガの予防

......を同時にしていくのが大切です。 ※「手や指」 のケガは、 選手としての経験年数が上がるにつれて減っていっています。 これはボールを扱うスキルの向上によって減らせるケガだと考えられます。

動的ストレッチでパフォーマンスアップ

動的ストレッチ = ケガの予防 + 高いパフォーマンス

最近の研究で、筋肉をただ伸ばす「静的ストレッチ」は、運動前に行うことで運動パフォーマンスを落としてしまうということが判りました。 これは筋肉を伸ばしすぎることにより筋収縮力が落ちてしまうためです。 しかし運動後には、むしろ静的ストレッチが推奨されます。疲れをリセットするのにとても効果的だからです。

動的ストレッチ

  • ・筋肉をグッグッグッと伸ばす。
  • ・運動時と似た動きで筋肉を刺激できるため、パフォーマンスアップ。
  • ・筋肉も暖まるのでケガの防止にもなる。

静的ストレッチ

  • ・筋肉をグーーーーッと伸ばす。
  • ・結果、筋肉が収縮しにくくなり、パフォーマンスが落ちる。
  • ・ただし練習後に筋肉を伸ばすのは癒やしになるので◎。

おすすめ動的ストレッチ(準備体操)

※回数はあくまでも目安です。この回数で身体はじゅうぶんに暖まると思いますが、体力や体調に応じて調節してください。

[上半身]

軽くジャンプ&手首足首
1. 首の前後左右回旋 各2回
2. 両手を広げる肩回し 前後8回
3. 肘を曲げる肩回し 前後8回
4. 胸と三角筋前伸ばし 4回
※後ろで手を組み胸と三角筋の前を伸ばす。3秒伸ばしてストンと落とす。
5. 前腕屈筋伸ばし 左右8回ずつ
6. 脇腹伸ばし 左右4秒2回ずつ
7. 背伸び&肩甲骨寄せ 左右4回ずつ
※片脚を前に出しての伸びてから肘を降ろし肩甲骨を寄せる。 お腹も伸ばすイメージ。
8. 身体回旋運動 左右4回ずつ
9. 前後屈 前後2回ずつ
 

[下半身]

1. 肩入れ 左右 4秒*4回
2. 屈伸&膝回し 各4回
3. 足前後左右 前後左右8回
4. 股関節外旋 左右8回
5. 膝抱え 左右4回
6. 足首抱え 左右4回
7. モモ抱え 左右4回
※大腿裏を抱えて膝を伸ばしていく。 3 秒伸ばしてストンと落とす
8. トゥータッチ 交互16回
9. 強収縮アキレス腱 各8回
※勢いをつけて伸ばす。 1・2・3 でふくろはぎを一杯に収縮させる。
軽くジャンプ

自宅でやってほしいトレーニング

外ではやりにくいトレーニングです。 あまりキツくはないと思うので、自宅でぜひ取り組んでほしいと思います。  

1. 足趾に手指を入れて足首を回す、前後に動かす

  足の指の間に手の指を入れた状態で、手の力を使いゆっくり足首を回したり、前後させます。足の指をしっかり使えるようになることで、足首や膝のケガを防ぐことができます。最初は痛いと思いますが、できる範囲でやってみてください。  

2. ドローイン

  呼吸で腹筋を鍛えます。最初は仰向けで寝転がりお腹を凹ませた状態で、ゆったりと呼吸をします。お腹を手で触り凹ませた状態を維持しましょう。慣れたらいつでもどこでも、できるようになります。お腹が凹み、姿勢も良くなるのでかっこいい身体になれます。  

3. 膝付きサイドプランク & 足上げ

  肘と膝で身体を支えるサイドプランクです。上の足を開いていきます(股関節外転)。5 回くらいからはじめましょう。体幹とお尻から大腿の横側が鍛えられます。  

4. プランク

  肘と爪先で身体を支えます。10 秒くらいから初めて 60 秒を目指しましょう。  

5. 内転筋トレーニング

  仰向けで寝て両膝の間にクッションなどを挟んで潰します。10 秒 ×5 回くらい。膝・足首が外側に捻じれにくくなるため、捻挫の予防になります。  

ケガ防止のための筋トレ

1. カカト上げ 2 種 *15 回

足の親指重心とカカト内側に入れての2種類を行います。前者は腓骨群を、後者は後脛骨筋を鍛えます。 どちらも捻挫の予防に使う筋肉です。フクロハギの筋肉も鍛えられます。 早く走る、高く跳ぶなどに必須の筋肉です。

2. 爪先上げ 交互 30 回

小指から上げるようにすることで、こちらも腓骨筋群を鍛えることができます。 メインは前脛骨筋。そのまま爪先をあげる筋肉です。つまづきにくくなります。

3. ニートゥエルボー 交互 20 回

いわゆるモモアゲ。大腿前方とお腹の奥の筋肉(腸腰筋)を鍛えます。 肘を膝につける = 前傾になることで、より効率よく鍛えられます。 体幹強化と早く走るのに必須の筋肉です。

4. 片脚ルーマニアデッドリフト 4 秒各 4 回

片足を後にだし軸足の膝を軽く曲げ、前屈していきます。片足での安定性とお尻の筋肉を鍛えます。

5. ランジウォーク 交互 10 回程度

片足を前にだして、腰と膝を落とすスクワットの一種。しっかりと胸を張りましょう。 少し負荷高めですが、大腿四頭筋と腸腰筋のストレッチにもなります。 下半身全体と体幹が鍛えられます。

6. ラテラルランジ 交互 10 回程度

片足を横にだして、腰と膝を落とすランジの横バージョンです。 鍛えられる箇所はランジと似てますが、内転筋を伸ばせるのがポイントです。

7. ジャンピングスクワット 10 回

しゃがんだ状態からジャンプ、頭の上で手をたたき、着地と同時にしゃがむのを繰り返します。 ジャンプする競技で有効。負荷が強いので無理はしないでください。

8. 足首ジャンプ

足首のみでジャンプします。足首の強化になります。

9. スケータージャンプ

斜め前に飛んで、片足で着地 + 少し静止します。ジャンプ後の安定感を高めます。

ケガ防止のためのダッシュ系トレーニング

1. モモアゲダッシュ

膝を素早く高く上げながら走ります。安定した早いランができるようになります。

2. クォーターダッシュ

コートの 1/4・半分・3/4 で引き返しスタートラインまで戻ります。素早い身体の切り返しの練習です。

3. バックダッシュ

コートの半分地点で反回して後向きに走ります。転ばないように気をつけて走るようにしましょう。

4. 横ステップ

横向きでのステップです。腕も大きく回しましょう。コートの半分の地点で逆向きになります。

5. キャリオカステップ

横向きで行います。腰部と胸部の捻りながら走ることで安定感を得ます。 進行足の前に足をつく→進行足を一歩出す→進行足の後に足をつく→進行足を一歩出す→繰り返し。

PDF(印刷用データ)ダウンロード

  ケガ予防予防のための運動について